えんらい – 東京・渋谷

🐾 燗

徳利に入れて、適度にあたためた酒が燗酒です。
お米が炊かれることでふっくらとおいしくなるように、日本酒もまた、温度を上げることでふくよかな味わいになります。
上げる温度にもいくつか段階があります。
「日向燗」（30度）、「人肌燗」（35度）、「ぬる燗」（40度）、「上燗」（45度）、「熱燗」（50度以上）です。
温度帯によって、日本酒の味わいががらりと変わります。
余談ですが、「冷や」は常温、「冷酒」は冷えた状態のことを指します。

🐾 えんらい

日本酒を一番おいしく飲める最適な温度に仕上がるよう、燗をつける専門家「燗番」がこのお店にはいます。
渋谷宮益坂と国道246号線が合流するあたりの路地を入ったところに、このお店はひっそりとあります。この周辺は小さなお店が密集しているので、地図アプリを頼りにしていても、見つけにくいかもです。

店内は、コの字カウンターを中心にテーブル席も設けられています。
テーブル席には数が限られているので、グループで訪れる場合は、予約してから向かった方が良いと思います。

当然ながら、日本酒は豊富。
全国各地のお酒が取り揃えられています。
何回か訪れていますが、今のところ、燗酒しか飲んでいません。
温度帯で風味が変わるように、様々な酒蔵の特徴も燗酒にすると、より強く明確に違いがわかっておもしろいと思います。
自分の好みのお酒を見つけやすいのではないでしょうか。

旨い燗酒には、おいしい料理が欠かせません。
お刺身はもちろんお酒に合う！　そしてポテトサラダは酒場に合う！
この気持ちは不変です。
大好きなすだちサワーもあったので、注文。ちょっとしたチェイサー代わりにしてしまいました。

🐾 ぬくぬくとほかほかと

寒い季節に燗酒は体に染み渡ります。
大好きなお酒を燗にして味わう。
燗にして風味が豊かになったお酒を飲んで大好きなお酒を見つける。
そんな醍醐味がこのお店にはあります。

このお店はワイワイ騒ぐというよりも、お酒を中心にお酒のことを語らうという方があっているのかもしれません。グループよりも、ひとりとかふたりの方がしっくりいきそうです。
まだ寒い季節しか訪れたことがないこのお店ですが、これから暖かくなってきて燗酒の感じ方も変わってくるかもしれません。
でも、燗番が待っているこのお店を訪れることは変わらないと思います。